この式は、わが国や米国等で比較的広く使われている。この式からRFを求めるには、まず、レイノルズ数Rnを計算し、この式によって計算してCFを用い次式により、RFを求める。
RF=CF×1/PSV2
「ケー・イー・シェーンヘル」の式によってCFを計算することは、手数がかかるので、表1.1に、主要なレイノズル数毎にCFの値を示した。
本章の末尾に付録として、こまかく細分割したレイノルズ数に対するシェーンヘルの摩擦抵抗係数の数値表を掲載しておいたので実用の際利用されたい。また、(1.3)式の計算は手数がかかるので、計算し易くした下記のような近似式も用意されている。
CF=0.463(log10Rn) -2.6
以上の摩擦抵抗の計算式のほかに、ITTC1957Model-Ship Correlation Line、「ヒュ―ズ」、「ブラントル・シュリヒティング」の式等、実動的または理論的に導かれた種々の式があるが、本書では省略する。
上述の二つの式によっても明らかであるように、船の摩擦抵抗は、「相等平板」の摩擦抵抗に等しいとして取りあつかうため、船の摩擦抵抗は、船の形状にほとんど関係なく計算されることになる。
(2) 形状抵抗
船体のような三次元的な曲面をしている物体が水中を動くと、物体の周りの水の圧力のために、抵抗が生ずる。これを形状抵抗または圧力抵抗という。この抵抗は、摩擦抵抗と同じように水の粘性に基づくものであるから、摩擦抵抗と関連させて考えるのが便利である。この形状抵抗をRKという記号で表わす。形状抵抗係数CKは次式のように定義される。
船体が三次元曲面をしているための形状抵抗は、「相等平板」の摩擦抵抗の「ある割合」kで表わされるものと考えると粘性抵抗Rv、または、粘性抵抗係数Cvは、次のようになる。
上記の「ある割合」Kを形状影響係数と呼んでいる。この形状影響係数は(1.7)式叉は(1.8)式から
で書き表わすことができ、形状抵抗RKと摩擦抵抗RFとの比又は形状抵抗係数CKと摩擦抵
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